米中貿易摩擦が緩和//これがアメリカの衰退を決めた

トランプの高関税政策が緩んできて
米中貿易戦争が和らげば
株式市場はプラスですが
トランプの言っていたアメリカになるのかと言えば
さらに難しくなると思われます
中国をしっかり抑え込めないことになると
中国の優位性が増してくることで
相対的にアメリカの力は弱まっていきます

今度こそ本当にアメリカはスカスカになる

さてアメリカは 何がしたいのか
以前下記のように書きました

A. 同盟国、パートナー国へ、中国への輸出入規制をかけさせる。
同盟国、パートナー国への関税はその代わり大幅に引き下げる。(中国包囲網)
アメリカが1990年代に日本に対して行った日本潰しと同じことを
中国に仕掛ける意図がある。

B. 同盟国、パートナー国への関税はアメリカの貿易赤字解消まで緩めない。
アメリカに製造業、安全保障上のサプライチェーンを持ってくる。
ドル安政策を取る。(アメリカ至上主義での利益の移転)

このA・Bの場合で、Bを選んだ場合、最悪な状態になって、
アメリカではなくて中国側に着く国が増える。

その場合、アメリカの覇権が揺らぐ。 ドルの基軸通貨としての立場も揺らぐ。
(ドル、米国債が売られる)

だからA・Bで言えば、Aの可能性が高いか?。
それでもAの場合、
日本の中国との貿易は大幅に減る。 、そしてアメリカの貿易も若干減る
そうなれば日本は内需に力を入れるしかない。

Bの場合、
日本は対米輸出をなるべくキープしつつ
独自に貿易相手国を増やすという戦略を取らなければいけない。
そして内需に力を入れる
アメリカの自国至上主義によって
アメリカの他国への軍事関与が減る
アメリカの軍事プレゼンスの低下、
同盟国、NATOへの関与の低下これによって
日本も軍事の増強を急がなければいけない。 軍備の増強。

アメリカの派遣が緩くなり、場合によっては、中国につく国が増えることで
中国貿易が増えていくという可能性もある。
でもアメリカはそれを許さないだろう

C,つまり中国は締め付けるが、中国につく国も許さない、アメリカの覇権は維持する
それでも同盟国、欧州への関税も高く設定する

Aの場合、日米同盟は強化され台湾有事の際、日本は最前線でその役割を強要される
Bの場合、アメリカに頼れないためにドイツのように貿易費の増額を強いられる

Cの場合、日本のウィークポイントである安全保障を
アメリカに抑えられている日本は、アメリカの高関税政策に従わざるを得ない
それでも徐々にアメリカに安全保障で依存しないように動き
アメリカとの関与を減らしていく

米政府が造船業を巡り日本に安全保障と経済の両面で協力を求めるというニュースが出て
三井E&Sなど買われる場面もありましたが
日米で商業船舶を軍事転用可能な仕様で建造するほか、
日本企業に米西海岸の造船業へ投資を要請すると言うこと

ウクライナ戦争で明らかになったように
アメリカは武器、弾薬の在庫セールの後
圧倒的に武器、弾薬の製造力が不足していることが露呈

米海軍は、米国内ドライドック不足や工期遅延を抱え、
2014~2018会計年度では国内メンテで平均31日超の遅延が発生していたとGAOが報告

三菱重工によるUSSミゲル・キースのオーバーホールは、1200万ドル
米海軍が日本の造船所を大規模なメンテナンスプロジェクトに活用する具体的な例として紹介されており、
これは米国のメンテナンスの遅れに対処し、
インド太平洋地域での艦隊の即応性を高めるためのより広範な戦略の一部

上記A,B.Cのどの道となっても防衛関連は買い(特に船関係)
アメリカから離れるための内需関連、製造業も買い

しかしアメリカほどではないにしても日本も失われた30年で
製造業の空洞化が進みました
中国デフレ輸出で傷んだのはアメリカだけではありません
その中で日本は市場で売ることも許されないアメリカの国債を
大量に購入してアメリカの財政赤字を肩代わりしてきました
そして今度は高関税を掛けられてアメリカの貿易赤字も肩代わりさせられようとしています

ようやく日本の国内設備投資は100兆円越えのところまで戻ってきました
サプライチェーンの国内回帰が起こってきています
日本はここでアメリカに投資している場合じゃないです
日本で作る、日本に投資、人材を呼びこむ政策ができるか
これからは金融政策よりも
政治がどう動くかがより重要です。
上記Cの 無茶苦茶な世界に向かいつつあるように見えましたが

 
ここへきて

D、中国に甘く、マーケットや有権者の意見に負ける。ディールで勝った、アメリカは利益を勝ち取ったと見せても一部のテック企業しかないアメリカ国内はスカスカが進み、結局トランプ支持者も離れる

巻き戻しに失敗したアメリカは衰退が確定しその中で日本は政治主導の強い成長戦略を描かないといけない場面、アメリカとどうするのか、中国とどうするのか、ロシアは・・・

なのに自公は地に落ち、国民民主も結局何もできず。どうやってどこへ進むのか

戦後初めて、今こそ自らが決めなければならないこのタイミングに政治は終わっている。

10兆円の半導体投資?いまさらでもいい。まだまだ半導体投資を増やしてでもいい。半導体こそが日本の勝ち筋だとすれば、日本製のTSMCを作り切ること。

今、日本の勝ち筋を政治主導で力技で作らないと2度と浮かべなくなる。

 
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