今日のポイントはこちら
↓
日銀は緩和姿勢を変えているが前線ではまだ資産バブル
しかし、潮目が変わったので 末端にも徐々に現れてきます。
先週大きなニュースがありました。
日銀が1日午前10時10分の金融調節で、
残存期間が5年超10年以下の購入額を前回より200億円少ない4300億円と通知した。
というニュースです。
そしてちょうど2カ月前に次のようなニュースが出ていました。
日銀が3月末に保有する国債残高は、
前年同月に比べて約48.6兆円(額面ベース)の増加にとどまり、
増加額は2013年11月以来約4年4カ月ぶりに50兆円の大台を割り込んだ。
日銀が3日に公表した「日本銀行が保有する国債の銘柄別残高」によると、
3月30日現在の保有国債残高は416.4兆円と前月末に比べて2.3兆円減少した。
日銀は、
長期国債を年間残高増加額を約80兆円を「めど」としつつ、買い入れを行ってきましたが
その姿勢は
完全に変わっているということです。
日銀がお金を印刷してそのお金が
銀行の貸し出し増加額によって
信用創造が起こります。(紙幣を印刷して経済を膨らます)
無から有を生む
この信用創造によって経済が膨らむわけですが
貸出総額の伸びそれに対して
この貸し出しの(融資)の金利を払う能力
(国民所得の伸びが)少なければ
信用創造によって産み出されたマネーは
生産的に使われずに
不動産、株式市場、投機などへ向かうことになります。
バブルへ向かうマネーの指標は
信用創造-国民所得である程度分かります。
信用創造をみることが
最重要と言えます。
そこで日銀が国債を買って
印刷した紙幣は
市場の前線でどの程度の貸し出しとなっているか
全国銀行 預金・貸出金速報を見てみました。
― 平成 30 年4月末 ―
貸出金の動向
全国銀行の貸出金は、前月末比 1 兆 1,955 億円、0.2%減、前年同月末比で
は 10 兆 1,805 億円、2.1%増であった。前年同月末比増加は、80 か月連続であ
る。
全国銀行 預金・貸出金速報
― 平成 29 年4月末 ―
Ⅱ.貸出金の動向
全国銀行の貸出金は、前月末比 3 兆 5,675 億円、0.7%減、前年同月末比で
は 12 兆 4,543 億円、2.7%増であった。前年同月末比増加は、68 か月連続であ
る。
全国銀行 預金・貸出金速報
― 平成 28 年4月末 ―
Ⅱ.貸出金の動向
全国銀行の貸出金は、前月末比 4 兆 7,911 億円、1.0%減、前年同月末比で
は 12 兆 862 億円、2.7%増であった。前年同月末比増加は、56 か月連続である。
全国銀行 預金・貸出金速報
― 平成 27 年4月末 ―
Ⅱ.貸出金の動向
全国銀行の貸出金は、前月末比 4 兆 9,291 億円、1.1%減、前年同月末比で
は 10 兆 6,272 億円、2.4%増であった。前年同月末比増加は、44 か月連続であ
る。
全国銀行 預金・貸出金速報
― 平成 26 年4月末 ―
Ⅱ.貸出金の動向
全国銀行の貸出金は、前月末比 4 兆 6,695 億円、1.0%減、前年同月末比で
は 11 兆 5,620 億円、2.7%増であった。前年同月末比増加は、32 か月連続であ
全国銀行 預金・貸出金速報
― 平成 25 年4月末 ―
Ⅱ.貸出金の動向
全国銀行の貸出金は、前月末比 5 兆 5,128 億円、1.3%減、前年同月末比で
は 9 兆 3,958 億円、2.2%増であった。前年同月末比増加は、20 か月連続であ
る。
― 平成 24 年4月末 ―
Ⅱ.貸出金の動向
全国銀行の貸出金は、前月末比 4 兆 8,483 億円、1.1%減、前年同月末比で
は 4 兆 3,571 億円、1.0%増であった。前年同月末比増加は、8か月連続であ
ということで前線の貸出金は先月4月までに
2011年9月から前年同月末比80カ月増加中となっています。
3月は決算期が集中して特殊な資金需要がありますので
4月データです。
それに対して国民所得の伸びは
2012年から2016年までの5年間の平均は
1.7%となっています。
http://www.esri.cao.go.jp/jp/s……u_top.html
同じ時期の貸出金の増加額は2.54%となっていて
単純に上回っている貸し出し増加額が
資産バブルに向かっているという流れが見えます。
詳しくはまたの機会に書きたいともおもいます。
ただこの流れが変わってきそうということです。
これ以上の金融緩和はあり得ない日銀は
ドル安に対して打つ手がありません。
日銀が年内に緩和縮小に向けて動き出した場合
円高に一気に動くリスクは高まります。
今年の注目はFRB,ECBが舵を切った緩和縮小に
日銀がいつついて行くかです。
18年度にも日銀の金融政策変更の可能性があるという一部見方も出ていますが
実際に緩和姿勢は変わってきています。
相場の上げ下げに関係なく
安定的に利益を取る
http://senman-trade.com/opin/index.html